東山区の全域で「民泊」の実態を調査。住民の暮らしと両立する、持続可能な観光政策への転換が必要です

いわゆる「民泊」の急増が、市民の暮らしに重大な影響を及ぼしています。私は、京都市内行政区のなかでもとりわけ民泊が急増している東山区の実態を、4月から5月にかけて調査し、5月28日には党の二区本部として穀田衆院議員を迎えた民泊問題の懇談会を開催しました。

住宅を利用した宿泊施設として注目を集めている「民泊」。現行の旅館業法では「簡易宿所」として許可を受けて営業されています。この2年ほどで「簡易宿所」が京都市内で急増

「簡易宿所」を世帯数比率で見ると東山区がダントツ

民泊の調査でまず実感したことは、許可を受けていない「違法民泊」の異常な多さです。市会議員団の皆さんと行なった六原学区の調査では、48の許可を受けた施設がある地域に、許可のない施設が31も確認されました。外観上は普通の住宅でも近所の人に聞くとお客が出入りしており、民泊として営業されているところもありました。マンションの一室や、住宅専用地域など、民泊営業が許可されない場所で営業が続けられているところもありました。

狭い路地の中にいくつも施設がつくられ、騒音・マナーの問題で近隣住民が日常生活を送れなくなり「移転を検討している」といった声、「民泊バブル」とも言える投資の加熱により、風情のある路地が丸ごと業者に買い上げられて住民が追い出されていくという事態まで起こってきています。

行き止まりの路地にいくつもの民泊がつくられ、顔の知らない観光客が出入りし、騒音、ゴミの放置などの問題が発生

趣のある路地が丸ごと買い上げられて更地に

多くの観光客の皆さんは、住民が住み続けることによって積み重ねられた文化、町並みを楽しみに京都を訪れてこられます。防災・防犯対策を軽視し、住民の皆さんが安心して住み続けられず、追い出していくような宿泊施設の増設、住民に歓迎されない観光は、京都の魅力を壊し、中・長期的に見れば、観光業の衰退を招くことにつながってしまいます。

通常国会では、「民泊」を旅館業法の規制から外し、「許可制」から「届出制」にして、住宅専用地域でも営業が可能になるという「民泊新法」が成立させられました。

京都市には、「新法」にもとづいて、住民の暮らし、街のコミュニティーと両立する観光業として「民泊」を適正に規制していくことが求められています。そして、無法な営業の取り締まり、指導・監督を強化するために、少なくとも行政区ごとの「民泊問題」の窓口と担当者を復活させる必要があります。

街の受け入れ能力を超えた観光誘致政策を転換し、公共交通、道路・歩道の整備、歴史的な景観や文化・芸術の保存、地域のコミュニティづくりへの支援など、住民の暮らし、中・長期の目線のまちづくりこそが、本当の文化都市・観光都市への発展につながるのではないでしょうか。

6月22日、こくた衆院議員、市会議員団の皆さんと民泊問題についての記者会見

 

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ちさか拓晃

ちさか拓晃

日本共産党・衆議院京都2区(左京区、東山区、山科区)国政委員長、党府委員会常任委員(青年・学生部長)。
1973年生まれ、1991年大阪府立今宮高等学校卒業、1996年京都精華大学美術学部卒業。
左京区修学院在住、家族は妻と一女。

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